4. 保管に関するご注意

半導体デバイスを保管する際は、運搬・梱包時と同様の注意が必要です。

4.1 保管環境

1) 温度・湿度

半導体デバイスは常温(5 ℃~30 ℃)、常湿(40%~70%)での保管を推奨します。半導体デバイスによって推奨保管条件が異なる場合がありますので、個別のデータシートを確認してください。
静電気対策などで湿度を保つために加湿器を使用する場合は、端子に錆が発生しないように、純水を使用してください。水道水を使用する場合は、煮沸などで錆の原因になる塩素を除去してから使用してください。
半導体デバイスのパッケージには、エポキシ系樹脂が多く使用されます。エポキシ系樹脂は吸湿しやすいため、湿度が高い環境で保管すると特性が劣化したり端子に錆が発生したりします。特に防湿梱包品は湿度の影響を受けやすいのでご注意ください。
また、静電気は湿度が30%~40%以下になると急激に発生しやすくなり、開梱作業時に半導体デバイスを破壊させる可能性があります。

2) 雰囲気

有毒ガスの発生がなく塵の少ない環境で保管してください。

3) 直射日光・結露

直射日光のあたらない場所で、結露が発生しないように保管してください。
直射日光があたると梱包箱内の温度が上がって、スティックやテーピング材などの収納ケースが変形したり、急激な温度変化で結露が発生したりします。
また、発熱した照明が近接しても、直射日光と同様の状態になる場合があるためご注意ください。

4) 応力

輸送時と同様の注意が必要です。
外装箱を天地逆にしたり、立てかけたりすると、局部的に不適切な応力がかかり、箱の中の半導体デバイスの端子の変形やパッケージ破損など、品質に影響を与える原因になることがあります。
また、過度の積み上げで荷重がかからないようご配慮ください。

4.2 長期保管

長期保管により半導体デバイスの端子に錆が発生したり、はんだ付け性が悪化したりする場合があります。
長期保管(1年以上)した場合は、使用前に端子の変色や錆の発生がないか、また、はんだ付け性に問題がないかを確認してください。
1年以上保管することがあらかじめわかっている場合は、密閉容器に入れる、真空パックするなどの防湿対策をお奨めします。

4.3 防湿梱包品

防湿梱包品を開封した後は指定の保管環境で使用期限内に使用してください(IPC/JEDEC J-STD-033参照)。
LEDなど湿度に敏感な半導体デバイスは、仕様書などで指定された使用期限内に使用してください。
開封後、使用期限を越えた場合は、必ずベーキングなどの処理をしてから使用してください。

4.4 テーピング梱包品

テープの接着強度が変化する場合がありますので、使用期限のあるものは期限内に使用してください。
テープをリールから引き出した場合は、リールに巻き戻してから保管してください。また、テープは過度に折り曲げないでください。
表面実装部品など防湿梱包されたテーピング品は、4.3項「防湿梱包品」の注意もご参照ください。


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